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「だけど……まだ付き合ってそんなに経ってないのに」
「俺の中では十年近く待ったんだよ?最初から考えてた。これから先、お爺ちゃんお婆ちゃんになっても、亜希ちゃんのこと愛せるし、愛していく自信があるから」
その真っ直ぐな目を見て、指輪の入ったケースを二つ手に取り、「年上でもいいですか?」と聞く。
「そんなの、関係ないよ!もう、顔が見れないとか、不安があるとか、心配とかしなくていいから!いつ?今から役所に行く!?」
「ま、待って!待って!」
「え?」
「結婚したい……一緒にいたいし、独り占めしたい。これからもヤキモチも妬くと思うし、心配もすると思う。
でも、今、仕事で上手くいってる時期に電撃婚とかマスコミに書かれたら?
仕事がなくなったら?って考えたら怖い……
それに、すぐに仕事辞められないよ」
「そんな心配要らないよ?俺が守るから。もし、もしもだよ?仕事がなくってボロボロのアパートに俺が住んでたら付き合ってくれなかった?」
「そんな事ない!」
「ね?ここで、幸せになろう?」
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