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ホテルのフロントに貼ってあった地図によると、どうやら海が近いらしい。
「ふむ、旅先の海で夜風に吹かれるのも一興であるな」
で、潮風の匂いを頼りにトコトコ歩いていったのだが、おや……? いつの間にか、周囲の建物の様子がおかしくなってきた。
ピンクを基調とした妖艶でいかがわしいネオンが、辺り一帯に煌めいているではないか。
「こ、これはもしや……ふ、ふ、ふーぞく街!?」
後で調べてみたところ、どうやらこの付近は、城東地区とかいう四国でも指折りのセクシータウンらしい。
想定外の展開に、呆然と立ち尽くす私。
店の前に立っている、客引きと思しきオジサン達の視線が痛い。
い、いやあの、私はそうとは知らずに迷い込んだ哀れな迷い猫で、べ、別に面接を受けに来たワケでは……!(激しく動揺)
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