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3月が永遠である筈は無かった。
歳を重ねる毎に、現実逃避に割く時間が短くなってくる。何より世間がそれを許さない。
10代の小娘がこんな事を語るべきでは無いのだろうが、もう幼い子供とは違う。無慈悲に、現実が襲ってくる。現実を理解し、受け入れてしまうだけの忍耐力や諦めがついた。諦めを覚えることが大人へと昇格するステップなら、そんなのいらないと思った。
だから私は、夢の中で一生暮らせるとか、なんでも自分の思い通りになるとか、そういう、空想の世界への思いを諦めたりはしなかった。馬鹿馬鹿しいとも思わなかった。それが私を救う唯一の手段なのかもしれないのだから。
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