春休み

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月の数字が変わっただなのに、果てしない絶望感に襲われた。今日が3月32日であれば、私はまだ笑っていたかもしれない。 でも、4月1日になってしまった。 「時間は平等だ」と言うけれど、この不安は平等に与えられているのだろうか? 教室で笑っているあの子たちも、私が知らないだけで、死にたくなるほど不安なのだろうか。 そんなわけない。 私だけが辛いと喚くのは傲慢な事だと分かっている。けれど、わたしにはあの子たちの不安が見えない。 ーーー少なくとも、私を除け者にしておいて、私より不安だなんて。そんなこと、有り得ない。
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