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翌日、生徒会室のは副会長、遼太郎、陽介、オレ・・そして沢村が集まっていた。
「えっと、つまり私に副会長の影武者をしろということですか?」
「ああ、そうだ。沢村に副隊長である・・ん、とややこしいな。えっと、服部が副隊長になんったんだが、表に立つと色々と不都合があるから影武者を立てることになって、それをお前に引き受けて欲しいってことだ」
「影武者、ですか?」
沢村は生徒会室に呼び出されたのはてっきり副隊長に任命されるのだと思っていた。それが影武者だとは思わずがっかりしていた。
元々、親衛隊を作ると言い出したのは自分なのにそれをかっさらわれたのが不服だった。
「イヤか?」
「・・・・」
黙ってしまった沢村に空気が重くなる。
「なあ、別に影武者でなくてもいいんじゃないか?」
突然そう言い出した佐藤に沢村は沈んでいた気分が浮上する。
「佐藤さま・・」
「どういうことだ?」
「副隊長が二人いても問題ないだろ?だったらこのまま沢村と副会長が副隊長でいいじゃねえか?」
「ん~・・そうだな。服部には陰で支えてもらうことに変わりはないし、沢村が正式に副隊長になれば後で困らないし・・それでいくか?」
みんなで副会長の判断を待つ。
「そうですね、その方が私も動きやすくなりますし、副隊長が二人いた方が隊長の負担も軽くなるでしょう。」
「よし、これで決まりだな」
「じゃあ、沢村副隊長・・よろしくな」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
佐藤と握手をした沢村は顔を真赤にして嬉しそうだった。
「では、手続きか完了しだい公表するということでよろしいですか?」
「ああ、それでいい」
「みんな、よろしくな!」
「おおっ」
「はい!」
「任せろ!」
「はい・」
こうして佐藤玲の親衛隊が発足したのだった。
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