二章

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数日後、再び夏侯優は韓家に姿を現した。 丁度庭先で掃除をしていた胡翠は彼の姿を見て目を輝かせた。 「夏侯優様! またいらしてくれたのですね!」 夏侯優は彼女に柔和な笑みを返す。 「はい、韓栄殿に贈り物があって」 「そうなんですね……!」 胡翠は一瞬悄げた顔をする。 馬鹿だ。韓栄様に会いに来たに決まっているじゃない。 「あ、そうだ」 夏侯優は玄関に入ろうとしてピタっと止まり胡翠の顔を見る。胡翠は可愛らしく小首を傾げる。 「?」 「これは貴女に」 夏侯優は小さな胡翠の手にそっと蒲公英の束を何本か乗せる。夏侯優は目をぱちくりさせる彼女の顔を覗き込みながら言う。 「庭に咲いてたから、摘んで来たのです。野花はお好きか?」 胡翠の顔がぱあっと明るくなり、興奮しながら前のめりになって礼を言う。 「大好きです! 本当に嬉しい! ありがとうございます!」 夏侯優は満面の笑みを見せる胡翠を見て嬉しそうに目を細めた。何だろう、この娘は美人とは少し違うが……癒される。
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