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夜のひんやりとした冷たい風に触れたくてベランダに出てみる。
夕方にいた公園が闇に包まれていた。
火照った体が冷やされていくと同時に心までも冷たくなった。
もし、夫の浮気が確定したら私はどうするのだろう
離婚になるとパパ大好きな娘が可哀想かなとか生活が苦しくなるなとか、現実的なことは想像できるが、私の気持ちはどうなのかな…
さわさわさわと風に揺られた木々の音がかすめる。
「何よ!バカ!出てけっ!」
「ってー…って、ちょっ!つむぎ!鍵かけるなよ!」
静かな空気を台無しにする男女の声に思わず身を乗り出して覗き込む。
声の主は、お隣だった。
お風呂上がりのような髪が濡れたままのご主人
ベランダに締め出されたようだ。
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