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うん、知ってる。あなたは優しい人だ。俺を貶めないように愛まで囁いてもらえるなんて、なんて幸せなんだろう。
でも分かっている。駄目なんだよね。
――だって俺、男なんだもん。王太子の嫁にはなれない……。
「ごめんな……さ……」
俺が謝ったのは、あなたに無理やり俺を抱かせた事。欲しかった言葉を言わせてしまったこと。
「俺、クリス様のことが……好き……なんです――」
「だからっ、私を煽るとお前が苦しむだけだと……」
クリス様は、二度目は躊躇しなかった。俺の身体がクリス様を受け入れていることが分かったからだろう。それでも気をつけて、ゆっくりと動いてくれるクリス様の手を握って、俺は自分のソレを扱いた。クリス様の指が俺の快感を煽ってくる。
「……あ、ああっ! あ、あ、怖いっ、ああ……やあああ――っ!」
俺の絶頂は、あっという間にやってきた。クリス様は、俺の頭に口付けながら「ロッティ、可愛い――」と腰を振った。俺はもう身体に力も入らなかった。揺さぶられるだけになったが、クリス様は何度も俺を追い上げ、自身を放ち、俺に煽ることの恐ろしさを教え込んだのだった。
俺は、何度目かの放出後、意識を飛ばしてしまい、どうなって終わったのかわからないまま、次の朝というか昼まで眠りについたのだった。
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