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続け様にもう二発撃った。
救済に対して怒りをぶつけられるのはなんだか理不尽のような気がしたが、しょうがないので息絶えたことを確認して、弾倉を確認する。
残り二発。
これは何かの兆しだと思った。
だから僕がこれを家族の葬いとして使用することは、特別なことではなかった。
「さようなら」
テーブルの父を撃つ。
「さようなら」
母を撃つ。
少し動いていたような気もしたが、たった今その動きは止まった。
「さようなら」
そうして全てがゼロに戻り、命の音も命を奪う音も静寂に吸い込まれた時、睡魔に襲われた僕は、銃を元あった場所に戻して自室に帰るのであった。
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