Envy of the Usual Days

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先ほど銃の取り扱いに手間取っていたので、もうすでに息絶えていたらどうしようと思ったが、そんなことは杞憂であった。 一歩、また一歩と近く。 その度に額に汗が流れるのが感じられ、銃を握る手が手汗で滑り落ちないか不安になった。 そうして男の前に立つと、ある種ヒーローのような思いが身体中を包み込むのを感じた。 「私を...殺すか...」 だが突如としてこの無常な世界に、男は入門してきたのであった。 この一瞬の出来事が、再び僕をただの少年に引き戻す。 そんな健気な僕をよそに、何故だか男は喋り続けるのであった。
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