Teenage City and Savage Cage

1/3

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ

Teenage City and Savage Cage

「俺は、お前たち......の財産を奪うため......だけに......忍び込んだ所謂強盗だ......」 曰く、男は隣町の貧困区域から来たらしかった。 働いても働いても子供たちを満足に食べさせることが出来ず、ついに人様の家で盗みを働かざる終えなくなったそうだ。 頭が少し痒かったので、銃を持ち替えて頭をかいた。 「お前たちに......恨みはない.......だがこんな不平等な世界だ......怒りを君たち富裕層にぶつけるのは......自然なことだろう......?」 男のこの言葉は自らの罪を肯定しているかのようであった。 今から死ぬというのに、何に対して救済を求めているのかは、もはや分からなかったが。 「なんで貧乏なのに銃を買ったの?」 素朴な疑問が口を衝いて出る。 こんなハンドガンだって決して安くはない。 このお金で子供たちに食べ物を書くことだって出来たはずだ。 「ウチの地区は......治安が悪いから......護身用にな......」 護身、それは正当性を主張しているように見えて、ただ残虐性を正義として認めているだけだ。     
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加