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Teenage City and Savage Cage
「俺は、お前たち......の財産を奪うため......だけに......忍び込んだ所謂強盗だ......」
曰く、男は隣町の貧困区域から来たらしかった。
働いても働いても子供たちを満足に食べさせることが出来ず、ついに人様の家で盗みを働かざる終えなくなったそうだ。
頭が少し痒かったので、銃を持ち替えて頭をかいた。
「お前たちに......恨みはない.......だがこんな不平等な世界だ......怒りを君たち富裕層にぶつけるのは......自然なことだろう......?」
男のこの言葉は自らの罪を肯定しているかのようであった。
今から死ぬというのに、何に対して救済を求めているのかは、もはや分からなかったが。
「なんで貧乏なのに銃を買ったの?」
素朴な疑問が口を衝いて出る。
こんなハンドガンだって決して安くはない。
このお金で子供たちに食べ物を書くことだって出来たはずだ。
「ウチの地区は......治安が悪いから......護身用にな......」
護身、それは正当性を主張しているように見えて、ただ残虐性を正義として認めているだけだ。
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