ライターキラー

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ライターキラー

 僕らはいつの間にか生れ落ちた。  気づくと其処に居た。  だから、僕らは自分についてよく知らない。  でも、僕たちがやるべき役割は分かる。  それは、創造主の心を磨耗させること。  そして、蝕むこと。  それが僕らの存在意義。  作家の心を棲みついて、壊して、殺して。  そうやって僕たちは生きている。  いつの間にか僕らは“ライターキラー”と呼ばれるようになった。  でもそれだけでは僕たちは物足りなくなった。  だからある日、力を“奪い取った”。  想像を現実に変える力を。
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