天職

Chapter3 真実

席の前でお互い向かい合わせの形で立ち、目と目が合う。

「黙っていようと思っていましたが、最近の矢木先生の行動は目に余ります。
服装を真似するだけでなく、私の席に座ったり、今日は授業まで横取りして。
一体どういうつもりですか。」

周りの教師たち全員が動きを止め、固唾を飲んでこちらに注目している。

その時、矢木先生の口がゆっくり開いた。

「○○○○は○○○ですよ。」

「え？」

意味がわからず聞き返す。

「聞こえませんでしたか？
“矢木先生はあなたですよ”と言ったんです。」