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「うん、改めて納得。私も私の彦星と結ばれる様に頑張らなくちゃ。」
「そうだね。」
二人して、また夜空を見上げる。
「杏奈ちゃん。私ね、織姫と彦星は、会えずに悲しんでいるんじゃなくて、向かい合って、お互いを思いやっている、何時だって、お互いに繋がるために手を伸ばしているって思っているの。
そして、天の川は、二人を隔てるものじゃないと思ってる。あれはね、未来へ進むための滑走路なの。星の欠片で出来た滑走路よ。だってね、お父さんの店の名前は、ミルキーウェイ。天の川だよ。私、あの家に引き取られてから、ずっと走ってるんだもの。」
そう言って、茉莉菜はにこやかに笑った。
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