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翌日は、広いバスルームで朝風呂をしてから、カフェバイキングで、美味しい朝食を食べた。
「今日は何をするの?」
「はとバスの東京都内を巡るツアーに参加するのよ。私達、地元民だから、何でも知ってるつもりになってるけど、本当に知ってるのかな?」
「そりゃあ、行ったことないところもあるわよ。東京都内って、結構広いもの。」
「だからよ。知らない場所を知るの。知ってるところは、もっと詳しくなるの。」
「なかなかに、知的な行動よね。と言うか、はとバスって、あんなに目にしてるのに乗ったことないのよね。ちょっと興味あるわ。」
「じゃあ、満場一致で、はとバスツアー、ねっ♪」
都内観光用のバスは、2階建てのオープンデッキ。
「なんか、これ面白い♪」
「目線が変わると、景色が新鮮!」
なんだかんだ言ってる割には、真鈴も美弥も楽しんでる。
屋根のないバスなんて、茉莉菜も初めてだった。
「ああ、楽しかった。あんなのあり?」
「ありあり。お天気よかったからよかったよね。」
「空を見ながら、バスに乗るって初めて。なんだか、解放感思い切り感じてよかった。」
「この時期だし、寒いかと思ったけど、気持ちよかったね。」
「…私、決めた。」
「何を?」
「初めてお給料で、お父さん達に何かプレゼントしようと思ってたんだけど、このツアーにする。」
茉莉菜は、そう言って、にっこり笑った。
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