バブル入社組

新卒一括採用組

二週間目に各現場へ配属された。私は、その現場に案内された。以外にもおじさんやおばさんばかりなので呆気に取られていた。そこへ新入社員全員が前へ並ばされた。そこで一人ずつみんなの前で挨拶を述べるのである。私は何を言ったのか覚えていない。ミーティングが終わると従業員の方はそれぞれの持ち場へ行った。
私たちも席に座って仕事を始めた。そうは言っても、何をすれば良いのかわからないので、先輩から仕事を教わりながらの作業をした。終業のチャイムが鳴り、その日は先輩たちに挨拶をして帰宅した。先輩と二人三脚の仕事は当分続いた。
一週間すると一人でできるようになって、一仕事が終わると伝票を付けて次へと進める。少しずつノルマをこなすのを要求されるようになった。あまり遅いと呼び出しを受けて叱られるので、気をつけながら作業をした。
そして初月給の日が来た。手取りは５万円しかない。研修費を差し引いての金額に呆気に取られた。それを母に相談すると、父の初月給もそんなものだと教えてくれた。 次はもっと貰えるように頑張ろうと思い、会社へ出勤するのである。
それから一ヶ月経った。今度は手取り額が１１万円である。私は少ないなと思いながら、もっと貰えるように頑張ろうとした。会社のおばさんは、そんなに貰えていいと言ってる。一体何を言ってるのかと思いながら働いた。それでも、そんなに変わり映えがしない給料を毎月貰い続ける。