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影(男) ……信じられないよ。アプソロンがここまでするなんて。
ヤツは貧乏人なんかどうなってもいいと思っている。
これが平和国家の真の姿さ。畜生ッ………チクショウ!!! なんで……間者がいたに違いない。さもなきゃ、奴らにここを見つけられるはずがない!
このまま引き下がってたまるもんか! いつか………いつか必ず(必死に涙をこらえている)………必ず! ポリーの仇をとってやる!
影(女) 先のことはあとよ。焼け跡から遺体が見つからなければ、奴らはすぐに追っ手を手配するはず。
サナを彼に預けたら、私たちはさっさと消えましょ。この子を連れて行くことはできないわ。私たちといたら危険だもの。
さぁ、急ぎましょう!
(眼下とは対照的な漆黒に溶け込む二人。すぐに気配が消える。在るのは業火と轟音だけになる)
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