406人が本棚に入れています
本棚に追加
/373ページ
少女は力なく、それでも懸命に倒れないように従った。
長い廊下を歩いていく。
「ここよ。あなた以外の子供はみんなここにいるわ」
所長はそう言ってドアを開けた。
真っ暗な部屋の中に青白い明かりが幾つか見える。
「ここは……?」
少女が問いかけると所長が電気のスイッチを入れた。
「「きゃああああ――――!!」」
私と少女は同時に悲鳴を上げた。
「これがあなたのお友達よ」
冷然と言い放つ所長。
私と少女の目の前には、壁一面が棚のようになっていて透明の容器が置かれている。
その中には内蔵や脳髄、眼球が入っていた。
それを上についた青白い蛍光灯が照らしている。
「あわわわ……」
少女はわなわなと震えながら言葉にならない声を上げる。
最初のコメントを投稿しよう!