第二十一話 No.4

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少女は力なく、それでも懸命に倒れないように従った。 長い廊下を歩いていく。 「ここよ。あなた以外の子供はみんなここにいるわ」 所長はそう言ってドアを開けた。 真っ暗な部屋の中に青白い明かりが幾つか見える。 「ここは……?」 少女が問いかけると所長が電気のスイッチを入れた。 「「きゃああああ――――!!」」 私と少女は同時に悲鳴を上げた。 「これがあなたのお友達よ」 冷然と言い放つ所長。 私と少女の目の前には、壁一面が棚のようになっていて透明の容器が置かれている。 その中には内蔵や脳髄、眼球が入っていた。 それを上についた青白い蛍光灯が照らしている。 「あわわわ……」 少女はわなわなと震えながら言葉にならない声を上げる。
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