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第六話 黒犬
次の日の朝。
昨日の不思議な感覚と部屋で感じた恐れと気持ち悪さ。
あれはなんだったんだろうと歩きながら考えた。
夜寝るときも怖くて電気を点けっぱなしで寝た。
なにも起きなかったけど……
やんなるな……
「未来!」
「里依紗!」
考えて歩いていると里依紗が声をかけてきた。
昨日の話はしないように、表情に出さないように私は努めて笑顔で話しながら歩いた。
学校の門が見えてきた時だった。
「またあの婆さんだよ」
里依紗が面白いものを見つけたように言う。
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