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「ああ…怪我してるじゃないか」
「あっ......」
お婆さんが私の右手を取りながら言った。見ると肘の辺りが擦り剥けて出血している。
結構、範囲が広い。
全然気がつかなかった。
「手当するからおいで」
「えっ」
「私の家は目の前だから手当してやるよ。ほら」
お婆さんが目の前の家をあごでしゃくった。
私と里依紗は顔を見合わせる。
「親切に言ってくれてるんだ。手当してもらおう」
里依紗に言われて私は頷くと、お婆さんにお願いした。
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