土の下のインテルメッツォ

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 しかし、おそれとは裏腹に、私の足は壁を目指して進んだ。一歩進むたびに、避けることのできない運命を踏みしめる音が、体の中できしむ。骨も、肉も、ばらばらになっていく気がした。  数歩進めば、地上へ続く階段などないことは見て取れた。突き当りの右にも左にも、通路は無かった。ただの行き止まりだったのだ。その代わり、右手側の壁面に何かが取り付けられていることに気づいた。
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