土の下のインテルメッツォ

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 私は思い出すことができなかった。いったい自分がどこから歩いてきて、どこに向かって歩いているのか、どんなに考えても分からなかった。それが不安であるわけではなかった。むしろ、最初から理由などないのだ、という謎めいた確信が、どこかにあった。
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