21人が本棚に入れています
本棚に追加
オーロラ
暗いはずの空
凍りつくような寒さのなか
突如まいおりる巨大な姿
光のカーテンがユラユラと動きつづける。
ああ、いったい何のために
何ゆえに
えもいわれぬ神秘の姿を
現すのだろう。
寒く
ほとんど身動きのできぬ環境……
死と隣り合わせの厳しさの中でのみ垣間見える
光のベールと、
ゆらめく時間を
己が宝とするのだと強く念じた。
「この瞬間は、
他の全てを投げ打ってでも価値がある」
と私に告げた、
あなたの言葉が
今もこの胸に、こだましている。
最初のコメントを投稿しよう!