臨在《りんざい》する愛

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臨在《りんざい》する愛

思いが(すべ)てであるということを、実感してみたい。 外は雪が降っていても 家の中に暖炉があれば 凍えずにすむように、 どんなに荒れた環境にあっても 心の()をともすことさえできれば 暖かさを保てるはずだ。 小さく、か弱く ささやかに見えようとも 信じる心は 生きていく上で 絶対に、必要なものなのだ。 常夏(とこなつ)の人生など、ありえないからだ。 空を見上げることは、大切だと思う。 しかし、雲の上を探さなくとも 光はいつも、ここにいる。 いつも、(となり)でほほえんでいる。 いつでも共に涙を流す。 よく、頑張ったねと、肩をたたく。 とても簡単な真実なのに その大切さは、はかりしれない……。
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