第1話「吼えろ!野獣の力」

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・・・。 広く無限の大宇宙。 その宇宙で、今。 一つの星が、消え去った。 その爆発の中、一つの光が宇宙へ放たれる。 その光の頭上には、巨大な「要塞」が。 「力を……奴らを打ち倒す、力を!」 要塞は、あっという間に姿を消して、どこかへ消えた。 そしてちいさな光りも、 地球目がけて、落下していった。 風牙咆哮セイバイザー 第1話「吼えろ!野獣の力」 ・・・。 それから半年以上たった地球。 青く輝く美しい星の、日本のどこか。 名前もまんまの先勝町。 そこにある、名前も同じくまんまの先勝学園。 季節は、冬から春になりかけの季節。 桜舞うそこの、とある一部屋。 奈海「・・・よーじー、朝だよー、起きなー!」 窓の外から、そんな声が聞こえる。 鷹士「ぐかー、ぐかー。」 その部屋では、少年が一人寝ていた。 彼は今、夢を見ていた。 それは、 生命が消え、緑が消え、星が消え。 全てが、何者かに消される夢だった。 さらに、頭の中に何かが流れ込んでくる。 地球の、青空の、鳥のイメージが。 そしてその夢の最期に。 涙を流す、銀髪を揺らした少女の姿が。 鷹士「―――誰だ!?」 奈海「きゃっ!?」 少年は、そのまま体を布団から跳ねのけ起き上がる。 だが、その目の前には。     
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