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静かな朝。
平和な日常。
空は青く、小鳥のさえずりが部屋に聞こえてくる。
久留柳「平和だな……」
誰もがそう思った時だった。
「キャァァァァァァァァァァァァァァ!!」
アパートの各部屋にまで響く謎の悲鳴。
住民はその悲鳴がした部屋へと急ぐ。
久留柳「今の悲鳴は?」
蒼乃「私が黄岾を見て叫んだモノじゃないのは確かだ」
黄岾「おい、どういう意味だ?」
蒼乃「そのままの意味ですよ?黄色いモノを近づけないでください、黄色いモノは……嫌いなので」
黄岾「そっちこそ、青いモノを近づけるな」
蒼乃「何ですか?」
黄岾「やんのか、眼鏡!?」
久留柳「お前ら、朝からケンカするな!!」
久留柳は胸ぐらを掴み合う2人を止めようと仲裁に入る。
ちなみに、この2人は『蒼乃 中太』と『黄岾 中五郎』、青中毒者と黄色中毒者で、しょっちゅうケンカする。今日も朝から大変だ。
緑川「朝から大変だね?久留柳君」
久留柳「緑川、見てないでお前も止めるの手伝え!」
緑川「今の悲鳴、大家さんの声でしたねぇ。あの悲鳴が気になります、急ぎましょう」
久留柳「おい、手伝え!逃げるなっ!」
彼の名は『緑川 よもぎ』、このような厄介事はおろか仕事などを他人に押し付けて逃げるのが得意。
これもいつものことで、久留柳は苦労している。
緑川「大家さぁ~ん、大丈夫ですかぁ~?」
蒼乃「青のどこが悪い!?青は良い色だ!SKY〈スカイ〉の色だ!!」
黄岾「黄色の方がよっぽど良い!黄色黄色黄色っ!!」
蒼乃「青だ!青青青!!」
緑川「大家さぁ~ん♪」
久留柳「うるせぇぇぇぇぇぇぇ!!」
とまあ、男性陣はこのようなことが日常茶飯事なのだ。
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