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「嫌ぁ…こない、で…助けでぇ、女神、ざまっ…」
あぁ、みんな…巫女になったのに、私、何も出来なくて、ごめんなさい…
迫り来る緑色の壁は実物以上のプレッシャーを放ち、心が折れ、全てを諦めた彼女はとうとう泣き出してしまう
しかしそこに更に巨大な黒色の壁が現れ視界を覆い尽くした
「オオオオオオォォォォォォォォ……!!」
黒い壁の咆哮は漆黒の風を呼び吹き荒れる。ゴブリン達は悲鳴を上げる間も無くミイラの如く干からび風化して塵となり、草木は枯れはて崩れ落ちる
風は吹き抜けた場所にあった生命を全てを奪い、後には殺された土地が残ったのだった
「ぁ、ぁぇ…ぇ…?」
不幸にもその一部始終を壁に空いた穴から見えてしまった彼女は、ゴブリンに抱いた恐怖や絶望よりも、あまりに現実離れしたおぞましい光景に理解がオーバーフローを起こし頭の中が真っ白になる
「アベェッ!?」
唐突に頭上で奇声とゴキッ!と音がして何かが落ちる、思わず落ちた物を見て…
「…ぁ。」
ドクロの青い光と目が合い、意識を失った
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