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「…準備出来ました、行きましょうボンさん。」
「あぁ…左足、痛かったら言ってくれ、こんな体でも背負って歩くくらいは出来るから。」
「ありがとうございます、大丈夫ですよボンさんが治療してくれたおかげで痛みは殆どありませんから。」
準備ができ、出発してしばらくルルは手にした地図を時々見ながら森の中を進んで行く…だがどんどん周りは暗く、鬱蒼としていくのに気付いたボンは思わず先行く浄化の巫女に訪ねた
「巫女様、場所分かるのか?何か周りが…」
「心配しなくても大丈夫です。ボンさんはアンデッドだから太陽の光が少しでも少ない方が良いと思って、こっちのルートを選んだだけですから。」
わざわざ俺の為に足を怪我してるのにこんな歩きにくい道を…でも太陽の光?俺は…
「気遣ってくれてありがとう巫女様…だけど、俺は太陽の光は特に問題無いから今からでも巫女様の歩きやすいルートにして大丈夫だよ。」
「…え?」
自分の負担より此方を心配していた彼女の言葉に、申し訳なく思ったボンの告白、それにルルは足を止めて信じられない物を見るような眼で振り返る
「太陽の光、平気なんですか?私、アンデッドは日の光の中ではダメージを受けてそのまま浄化されたり、耐えれても能力がダウンするって村で教わりましたよ!?」
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