リッチな魔法は用法用量を守れない

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「ア゛ア゛あ゛ぁぁァァぁ…!」 太陽光と同じ力を持つ浄化の光の中で、その肉体から煙を出し、ゾンビが断末魔の叫び声を上げて白い光となって空に溶けていく やがて肉体が全て溶けると、ゾンビが居た場所には透き通ったガラスの様なキラキラした青白いモヤの塊が浮かび、人の形になりながら空に昇る 「あれは…魂か。」 「ボンさんも見えるんですか?」 ソレを見てポツリと呟いたボンに、ルルは少し驚いた様子で聞く 「見えるし同じアンデッドだからなのか、直感だけど分かった。普通は見えないのか?」 「はい、普通は見えません。それと私の浄化の称号は魂が見える事と、こうして聖属性の魔法で穢れてしまった魂を浄化できる事が理由で授かった物なんです…」 「なるほど、確かに綺麗な色になってたな…」 会話が終わると、2人は空に昇る魂を森の枝葉より高く…見えなくなるまで見上げていた 「女神ネム・フェミルテ様、どうかこの魂に安息と転命の加護をお与え下さい…」 「…安らかに、な。」 魂を見送った後、最後にルルは胸の所で手を組み信仰する女神に祈りを捧げ、ボンも見よう見真似で冥福を祈る
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