リッチな魔法は用法用量を守れない

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「はい。それと守護獣盟約をすると証として紋章が刻まれるので、刻みたい場所を選んで下さい。」 何処にしようか…一目で分かった方が良いし、これは見立つ所にあった方が良いかな?…よし、ここにするか 「ここ…額に頼むよ、ここなら一目で分かると思うから。」 何処に紋章を刻むか少し考え、分かりやすさ優先で決めたボンは膝をついて額をルルに向ける 「分かりました、始めます。」 「あぁ、お願いするよ。」 了承を得たルルは、ボンの額にそっと右の手の平を当てて左手で右腕を掴み固定する、そして瞳を閉じて手の平に魔力を集中する事と詠唱に専念する 「告げる…我等の地は違えど、成長の時も違えど、肉体の種も違えど…しかし歳月の(あゆみ)を結び、時空の(そら)も結び、精神の魂も結ぶ盟約を宣言す…我が(めい)はルル、汝が命はボン、どうか応えるか否か汝の誠の意志を、我に伝えて…」 何だ…これ…頭に何、か…言葉が…言わな、いと… 手の平に集中させた魔力はやがてルルの聖属性の白から変わり、神秘的な虹の輝きを放ちながらゆっくりとボンの身体を包んでいく。それに合わせて続きの詠唱がボンの脳裏に浮かび上がってくる 「告げる…我が(めい)はボン、汝が命はルルに…宣言されし盟約、魂が(そら)(あゆみ)、種と時の地が合わさるまで結ぶ事を…精神と肉体が時空と成長の歳月で我等別れ違えど誠の意志で汝に応える事を伝える。」
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