リッチな魔法は用法用量を守れない

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轟音、衝撃波、地鳴り、暴風、闇の魔力、風化、断末魔、死、死…死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死…… 世界の音を押し退け、生き残りに爪を立て、大地が悲鳴を上げ、空を蹂躙し、その全てを引き起こした闇は無差別に終焉を与え、それに気付く存在はせめて声を世界に残して消え失せる ボンのダークボールはイメージの数百倍の威力で森の1区間を更地にし、その範囲に居た全ての生命を消し去ったのだった 「………は?」 「ボン…さ、ん…これ、は…?」 …この光景に放心状態の使用者のボンと、その影響を受けない為たまたま生き残ったルルの2人を残して 「………分からない…俺はこんな威力で使うつもりは…巫女様、魔法はさ、イメージが大切…そうだよな?」 少しして放心状態から戻ったボンは1つ1つ、確認するようにルルに質問する 「はい、そうです!…そのはず、です。」 ボンさんの魔法は複雑な物や長い詠唱を必要とする物でもなかった…なのに、これは… ボンの様子からわざとではない事は分かったルルは慰めようとなるべく力強く答えようとするが、自分も原因は分からないので自然と目の前の現実に押し負けてしまう
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