第1章 出会いそして…

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幼い頃の記憶や思いは皆、大人に成長する過程の中で忙しい日々に埋もれてゆく。 いつか薄れ、雪のように儚く殆どが消えてしまうものだ。 大人は地上で酸素を求める魚の様に、世の中で喘ぎ苦しみながらも必死に生き残ろうとして、いつのまにか子どもの頃の記憶に浸る余裕を無くしてしまう。 だから昔は自分も子どもであったことも忘れ、大人は子どもと分かりあえなくなってしまうのだろう。 子どもにとっても生きると言う事は楽しい事ばかりではない。 むしろ、日々変化を伴う環境に適応するのは生半可なものではないのだ。 けれどそんな苦労をしてきたにも関わらず、大人は忘れてゆく…。 だから私は昔の記憶が残っている内に、ここに書き留めていこうと思う。 これは私の青春の一ページといっても過言ではない。 誰に見せるものでもないが、私がいつまでも大切にしておきたいから。 あの時の思い出を。 あの時の気持ちを。 あの時の出会いを…。
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