第15話 「決戦」

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○ 大型戦艦アスモデウス・司令官室 バン! という机を叩く音が響く。 霧江「どういうことですか! 説明して下さ い!」 エーデルに詰め寄る霧江の顔。エーデル との顔の距離が近づいていく。  思わず後ろに少しのけぞるエーデル。 エーデル「それはだな……。敵を騙すには味 方からというだろ……?」 霧江「それが言い訳ですか?」 エーデル「ん……。いやまあ、サプライズと してどうかなぁと」 霧江「はぁ……。確かに驚きましたが、司令 官自らが戦場に立つのはダメでしょう!」 エーデル「そうかな」 霧江「普通はダメです」 エーデル「私が死ぬとでも?」 霧江「いや、それは……万が一の可能性は」 エーデル「(手を振り)ないない」 霧江「しかし――なら、私が出ます」 エーデル「そう言うと思ったよ。でも怜、君 には別にやってもらいたいことがあるんだ」 霧江「やってもらいたいこと……?」 エーデル「実はな――」 ×   ×   × 霧江「そういうことですか……。まあ、それ なら仕方ないですね」 エーデル「だろう? アニードには話してお いたから、二人で準備を進めておいてくれ」 と、立ち上がり、 エーデル「私は出撃の準備をしてくるから」 と、部屋から去ろうとする。 霧江、その背中を見つめて。 霧江「――死なないで下さいね。あなたはER Aの総司令官なんですから」 エーデル、首だけ振り返り、 エーデル「(笑顔で)誰に物を言っているん だ? 私だぞ」 ○ 同・格納庫 カミラ「いやー、驚いたわねぇ。司令官自ら 行くなんて」 リーザ「うん。すごく」 カミラ「ま、それだけの作戦ということよね。 さすがに気合入れないとね」 と、リーザの背中を思いっきり叩く。 リーザ「痛っ! くはないけど、なにするの」 リーザ、振り返る。 カミラ、リーザを抱きしめ、 カミラ「無事に帰って来なさいよね。今回は 守れないんだから」 リーザ「そっちもね」 リーザ、カミラを抱きしめる。 ○ 地球・ヴェネチア・リアルト橋付近 クロエ「(見回しながら)うーん……ちがー う!!」 リーザ「なにが?」 クロエ、両腕を精一杯広げ、 クロエ「見て、分からない!?」 リーザ、キョロキョロと周りを見渡す。 海面が家々の屋根まで上がり、浸かって いる。海面からは屋根しか出ていない。 リーザ「ちっとも」 クロエ「映画ではヴェネチアはもっときれい な街だったんだよー! こんなに水に浸か ってなかったんだよー!」 リーザ「そうなの?」 クロエ「そうなの! あうー、あの憧れのヴ ェネチアを見れると思ってたのにー……」 リーザ「ふーん」 クロエ「興味なさすぎない!?」 リーザ「実際興味ないし」 クロエ「ひどい!」 サイボーグ男1「地球温暖化か何かで海面が 上昇したんじゃないですか?」 リーザ「だってさ」 クロエ「地球温暖化ゆるすまじ!」 サイボーグ女1「リーザ隊長。GPSの反応 はこの辺りらしいですが、どうしますか」 リーザ「リーザでいいよ。隊長なんて柄じゃ ないし」 サイボーグ女1「でも……」 リーザ「じゃあ、これは命令で」 サイボーグ女1「分かりました! リーザた い――リーザさん!」 リーザ「ん? まあそれでもいいけど。敵影 は……」 サイボーグ女2「周りでは確認できません」 リーザ「そう」 と、辺りを見回し、ひとつの屋根に目を 付ける。一人分の人影が見える。 リーザ「一体だけか……」 クロエ「本当に正々堂々となんだね」 リーザ「舐められてるとも言えるけど。罠の 可能性もあるから慎重に行くよ」 クロエ「りょーかい」 サイボーグたち「了解しました」 リーザたち、歩き、屋根の間を飛んだり しながら、 クロエ「あー、イレーネは今頃どうしてるか な」 リーザ「案外もう戦ってたりするかも」 クロエ「まさかぁ。イレーネは慎重派だよ」 リーザ「だよねぇ」 ○ 同・フランス・ベルサイユ宮殿前 朽ちたベルサイユ宮殿の前で闘っている イレーネとカイン。 イレーネ、ランスをカインに向けて突く。 カイン、難なく避け、右手に持っている 斧を振り下ろす。 イレーネ、盾で受け流し、カインから距 離を取る。 カイン「スラシールから聞いていましたが、 面白い武器ですね」 イレーネ「あなたのほうが面白いわよ」 カイン「そうですか?」 イレーネ「普通は両手に斧は持たないわよ」 カイン「そうですかね。二本あるのは便利な んですよ。例えばこんな時には……ね!」 カイン、左手に持っていた斧を背後を見 ずに投げる。 投げられた斧が、カインの背後から仕掛 けようとしていたサイボーグ男1の首を 切り落とす。飛び散るオイル。 サイボーグ男1の近くにいたサイボーグ 女3、オイルがかかる。 サイボーグ女3「きゃあ!」 イレーネ「くっ……」 カイン「ねぇ、便利でしょう? ほら」 と、右手に持つ斧をイレーネに向かって 投げる。 イレーネ、斧を盾で受け流す。彼方に飛 んでいく斧。 イレーネ、がら空きになったカインの体 を見て、 イレーネ(M)「今なら……!」 イレーネ、盾で体を守り、ランスを持ち ながらカインに向かって突進していく。 いつの間にか、カインが左手に斧を持っ ていることに気付いて――。 イレーネ「まさか――」 カイン「そうそう言い忘れてました。私の斧 は帰って来るんですよ」 返ってきた斧がイレーネの背中に刺さる。 イレーネ「くっ……」 その場で止まるイレーネ。斧を引き抜く。 飛び散るオイル。 斧が独りでにカインの右手に戻って行く。 イレーネ、その様子を凝視し、ランスを 構え直す。 カイン「(斧を構え直し)さぁ、続きを楽し みましょうか」 ○ 同・ヴェネチア・屋根の上 マレイア、屋根の端に立って、機械じか けのムチを水面に垂らしている。近づい てくるリーザたちに気づいて、 マレイア「あらぁ、遅かったわね。時間にル ーズな女は嫌われるわよ」 リーザ、訝しげにマレイアを見る。 マレイア「ああ、これ?(ムチをブラブラさ せながら)あなた達を待っている間、暇だ ったからさぁ」 と、ムチを引き上げ、 マレイア「釣りをしてたの」 ムチの先端には男性の死体。首にムチが 巻かれている。きれいな体で、服などは 来たまま。生気はなく、体の色は真っ白。 驚き、うろたえるリーザたち。 マレイア「(死体をジロジロと見ながら)ま だ生きている人間って地球にいるのねぇ。 レジスタンスの生き残りかしら? でも何 も釣れなかったからお役御免ね」 と、ムチを振り、死体を自分の後方に投 げ捨てる。 リーザ「クッ!」 リーザ、瞬時にチーター型に変形し、死 体を空中で、背中でキャッチし、地面を 滑りながら着地。 マレイア「あらぁ。そんなにそれが大事かし ら。あなたの恋人とかでもないのに」 リーザ、変形を解き、男性の死体を丁寧 に地面に置く。 リーザ「尊厳」 マレイア「うん?」 リーザ「ロボットのお前たちに言っても理解 できないかもしれないけど」 マレイア「フフ。尊厳ねぇ。確かに理解でき ない事ではあるわ。でも喧嘩を売られてい ることは――わかるわ――よ!」 マレイア、ムチをリーザに向かって振る。 リーザ、大剣でムチを弾く。 弾かれたムチは地面に落ちず、いきなり 方向を変え、リーザに向かっていく。 リーザ、またも大剣でムチを弾く。 マレイヤ、ムチを引き戻し、 マレイア「あら?」 リーザ「普通のムチじゃないことは見た目で 分かるよ」 マレイア「(ニヤニヤと笑い)いたぶりがた いがありそうじゃない」 ○ 同・南極・南極昭和基地近辺 ユリア、男サイボーグ四体と歩いている。 ユリア「うーん」 サイボーグ男2「どうしました?」 ユリア「寒い! 気がする!」 サイボーグ男2「ああ、分かります」 と、立ち止まり、周りを見る。何も建物 が見えない雪原が広がっている。 ユリア「(雪を片手ですくい上げ)これが雪 かぁ。食べても大丈夫かな?」 サイボーグ男3「いやいや、食べないほうが いいでしょう」 ユリア「ぶー! まあ、さっき食べたけど」 サイボーグ男3「はぁ……」 ユリア「味がなんもしなくて美味しくなかっ たぁ。なんか美味しいもの食べたい。食べ たーい!」 サイボーグ男4「いや、そう言われましても ……。さすがに食べ物とかは持参してきて ないですし……」 ユリア「なんでー! 今日は楽しいピクニッ クでしょー!」 サイボーグ男5「いや、任務ですから!」 ユリア「ぶー! あれ?」 サイボーグ男5「何か?」 ユリア「何かいい匂いがする!」 サイボーグ男5「まさかぁ。あれ、確かに… …」 ユリア「こっちこっち!」 と、一人で駆け出す。 サイボーグ男2「あっ、待って下さい!」 男サイボーグたち、慌ててユリアを追い かける。    ×   ×   × ユリアの声「わぁ!」 サイボーグ男2「どうしました!」 ユリアに追いついたサイボーグ男たち。 ユリア、前方を指さし、 ユリア「見て! 見て!」 サイボーグ男たち、その方向を見る。 そこには、白を基調とした円状テーブル と椅子が並べられている。日よけに白い パラソルも設置されている。 ひとつの席にペロメが座っていて、優雅 に紅茶を楽しんでいる。 サイボーグ男たち、驚きのあまり転ぶ。 ペロメ、その音に気づき、 ペロメ「……皆さんも飲みます……?」 ユリア「いいの!?」 と、駆け出す。 サイボーグ男2「いやあの……」 ユリア、席に着き、ウキウキと体を上下 に動かしている。 ペロメ、ティーカップを傍に置いてあっ たアタッシュケースから取り出し、ユリ アの前に置く。テーブルの上にあった水 筒から紅茶をカップに注ぐ。 ペロメ「どうぞ……」 ユリア「いただきまーす!」 と、一気に飲む。 ユリア「おいしー!」 ペロメ「よかった……」 その二人のやりとりを遠くで見ているサ イボーグ男たち。 サイボーグ男一同「俺たち何しに来たんだっ け……」 ○ 同・エジプト・ギザの大ピラミッド前 サラと女サイボーグ四体がピラミッドを 見ている。サラは目を輝かせている。ピ ラミッドは朽ちておらず、完璧な状態。 サラ「これを生で見れるときが来るとは!」 サイボーグ女4「はぁ……」 サラ「この凄さがわからないの!? 完璧な状 態で残ってるんだよ! 奇跡としか言いよ うがない!」 サイボーグ女5「はぁ……(M)顔はいいけ ど、この性格はないわぁ……」 サラ「ああ、ほんとこれで余計なものがいな ければなぁ!」 サラの視線の先にはアベル。アベルはカ ジュアルなジャケットを着ている。 サラ、アベルに近づきながら、 サラ「キミのその格好はこの神聖な場にはふ さわしくないよ!」 アベル「ああ! 喧嘩売ってんのかてめぇは !」 アベル、ジャケットを脱ぐ。上半身が裸 になる。人間の体と変わらない。 アベル「この筋肉は芸術品だろ。このピラミ ッドとよく合う!」 サラ、立ち止まり、真顔になり。 サラ「――いや、それは……」 アベル「……突っ込めよ! ロボットなのに 筋肉なんてないだろ! って言えよ!」 サラ「ああ! そう言うこと!」 アベル「優しい兄貴はいつも突っ込んでくれ るのによ」 サラ「キミとボクとは感性が合わないんだよ、 きっと」 サラ、レイピアを抜き、構える。 サラ「だからこれで勝負をつけよう」 アベル、腰を低く落として、構えを取る。 サラ「武器はないのかい?」 アベル「(両拳を叩き合わせながら)俺の武 器はこれさ」 サラ「へぇ、面白いね」 サラ、アベルを見つめる。 サラ(M)「さて、どう攻めたものかな……」 サイボーグ女6の声「私がいきます!」 サイボーグ女6が剣を持ち、サラの横か ら駆け抜け、アベルに向かって行く。 サラ「あっ、ちょっと!」 サイボーグ女6、アベルに飛びかかり、 サイボーグ女6「素手はなめすぎよ!」 と、アベルに斬りかかる。 アベル、右拳を剣に向け、受け止めよう とする。 サイボーグ女6「取った!」 ガキーンと金属音が響く。 サイボーグ女6「なっ!」 アベル、剣を右拳で受け止めている。 アベル「武器って言っただろ? 誰も素手と は言ってない――ぜ!」 アベル、左拳でサイボーグ女6の腹を殴 る。 サイボーグ女6「ぐっ」 サイボーグ女6、吹っ飛び、がれきに突 っ込んで行く。舞う砂ぼこり。 サラ「(アベルの両拳を見ながら)なるほど ねぇ。ガントレットか」 アベル「正解」 アベル、構え直し、 アベル「さぁ、闘争を楽しもうぜぇ」 サラ「(レイピアを構え直し)やれやれ」 ○ 同・中国・万里の長城・城壁の上 カミラとエマ、男サイボーグ一体と女サ イボーグ二体を連れて、城壁の上を歩い ている。 カミラ「エマ、大丈夫?」 エマ「……何が?」 カミラ「えーと、その疲れてないかなって」 エマ「サイボーグは疲れないよ?」 カミラ「そうよね。アハハ」 エマ、首をかしげる。 カミラ(M)「うーん、小さいからどうして も心配してしまうのよね……」 エマ「あっ」 カミラ「どうしたの」 エマ「あれ」 と、前方を指さす。 カミラ、その方向を見る。 小柄な人影。 カミラ「……! 伏せて!」 エマ「えっ」 カミラ、エマに飛びかかり、覆いかぶさ る。 カミラの上を大量の小太刀が飛んでいく。 男サイボーグ・女サイボーグ「ぐっ……」 小太刀をまともに受け、倒れる男サイボ ーグと女サイボーグ二体。 無数の小太刀が頭の先から足の先まで刺 さっている。 カミラ、倒れたサイボーグ女と目が合う。 瞳があらぬ方向を見ており、生きている 気配はない。 カミラ「やるじゃない……」 人影が近づいて来て、カミラの傍で止ま る。 カミラ、人影を見上げる。 黒色の着物を着たリーヴが、カミラたち を冷たい眼差しで見下ろしている。 リーヴ「あーあ、二人も仕留め損ないました わ。わたくしもまだまだですわね」 リーヴ、カミラを小太刀で突こうとする。 カミラ、エマを抱きながら転がり、小太 刀を避ける。 リーヴ、執拗に小太刀で突こうとする。 カミラ、転がりながら避ける。 リーヴ「ハハハハハ、なにこれ、面白い遊び ですわね」 カミラ「ちっ……」 カミラ、転がり続け、敵台の壁に当たり、 うつ伏せの態勢で止まる。 リーヴ「これで終わりですわ!」 リーヴ、思いっきりカミラを小太刀で突 こうとする。 カミラ、うつ伏せ態勢のまま、バレずに 右手に持っていたダガーを、リーヴに向 かって投げる。 カミラの投げたナイフがリーヴの眼前に 迫る。その距離は数センチ。 人間の反応速度を超えるスピードで、首 を傾げるようにしてナイフを避けるリー ヴ。 カミラ、そのほんのわずかなスキを見逃 さず、リーヴのガラ空きの腹部に蹴りを 入れる。 リーヴ「ぐっ」 リーヴ、少し後退する。 カミラ、抱いていたエマを下ろし、立ち 上がる。 カミラ「あのナイフを避けるなんて、見た目 は人間を繕ってても、やっぱり中身はロボ ットね」 リーヴ「(腹を押さえながら)あんた達に言 われたくないですわ」 カミラ、リーヴの様子を見て、 カミラ(M)「腹を……?」 リーヴ(M)「っ……。まず殺るのは――( モーニグススターを構えているエマを見て) あいつですわね」 リーヴ、目にも見えないスピードでエマ の懐に入る。 エマ「!?」 リーヴ(M)「取りましたわ!」 リーヴ、右手に持っていた小太刀をエマ の胸に刺そうとするが――。 カミラの声「見え見えよ」 リーヴ「えっ」 リーヴ、手元を見る。小太刀がない。 左を見ると、小太刀が宙を飛んでいる。 カミラのダガーと共に。 リーヴ「私の太刀が……」 カミラ「そしてそれはオマケよ」 リーヴ「ぐっ……」 リーヴ、右腕を見る。カミラのダガーが 二本刺さっている。 エマ「これもだよ」 リーヴ「!?」 エマが振ったモーニングスターの棘鉄球 が、リーヴの腹にヒットする。 リーヴ、思いっきり吹っ飛び、背中から 地面に激突。 リーヴ「かはっ」 カミラ「やったね」 カミラ、エマとハイタッチしようとする が、エマは意味が分からず、戸惑ってい る様子。 エマ「それなに……?」 カミラ「サラとやったことない? こう、手 を上げて、お互いの手のひらでタッチする の」 エマ、そろそろと腕を上げながら、 エマ「こう……?」 カミラ「そうそう」 カミラからエマにハイタッチする。 エマ「何の意味があるの……?」 カミラ「意味はえーと、たぶんない! こう なんか上手くいった時にするものなの。今 回みたいにね」 エマ「うん、分かった。覚えておくね。えへ へ」 カミラ(M)「あー! なんなの、このかわ いい生き物! ウチの妹もかわいいけど、 こっちもかわいいわー」 カミラ、顔がほころびそうになるのを耐 えている。 リーヴの声「クッ……いつまでそんな戯言を しているんですの……」 リーヴ、立ち上がろうとしているが、不 安定な立ち上がり方で、足元がフラつい ている。 リーヴ「ああ、いいですわ……いいですわ… …この痛み……」 と、右手で腹部を触り、手についた赤色 の人工血液(オイル)を眺めながら、 リーヴ「生きているって感じられますわ……」 カミラ、眉をひそませ、 カミラ「わざわざオイルを赤色にしてるのね ……」 リーヴ「ええ、私たちはみんなそうよ。その ほうが人間として普通でしょ?」 カミラ「そんなことはないと思いたかったけ ど……あなた……やっぱり……」 リーヴ、ニタリと笑い、人工血液をなめ ながら、 リーヴ「ええ、あなたの思っているとおりで すわ」            (第15話 終)
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