0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
私は雨が嫌い。
まず、湿気で私の髪はすぐ爆発する。その爆発を処理……髪を整えるだけでいつもの倍の時間を取られてしまう。朝が苦手な私にとっては致命的。
次に、雨が降ると気圧の変化のせいなのかいつも必ず頭が痛くなる。それだけで私はイライラしてしまう。
最後に、雨で服や体が濡れる……。も~サイテー!
いいことなんて何にもない。何一つない。
けど、そんな私が雨に感謝の言葉を送っている。
「ありがとう。本当にありがとう?」
私は今、意中の男子が差している傘の中に一緒に入れてもらいながら下校している!
「なんでこうなった?何でこうなったの?」
私の頭は絶賛パニック状態。まったく頭が働いてくれない。
そんな私の頭の状態などお構いなしに彼が私に話しかけてくる。
「天気予報見なかったの?」
「え?」
頭がエラーを起こしている私は見事に彼からの会話と言う名のボールもエラーした。脳まで言葉が届かない。
「て、ん、き、よ、ほ、う、見なかったの?」
最初のコメントを投稿しよう!