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どうしてこのような辱めを受けなくてはいけないのか馨は口惜しい気持ちで間近にある吟次の顔を睨みつける。
そこには意地悪な目ではなく、どこか試すような色を湛えていた。
「なぁ、言えよ。馨の口から」
心の揺れが見て取れる。
「俺が欲しいって言えよ」
湿った吐息がお互いの間合いを詰めてゆく。吟次の息が輪郭に吹きかけられて、そのじれったさに激しく愛撫を欲してしまう。
「…あなたが……欲しい……」
戦慄く唇の間から声が洩れると吟次は身を乗り出して更に「もっと言え」と馨の首に噛み付く。
「あっ、ん……ほしい…」
後ろに倒されながら馨は繰り返す。
「もっと…言え」
首に噛り付いて、舌を這わす。指が胸をまさぐって乳首を痛いぐらい摘む。
「ああっ、痛い……っ」
馨は苦痛に目をきつく瞑る。それでも吟次の指は力を込めてこねくり回す。鋭い痛みは物足りない身体に強い快楽をもたらす。
「ん、痛い…っ」
苦悦に歪みながらも身体はひどく喜びを示す。
吟次の唇は胸から下へと進んでゆく。内腿の間に髪の毛の感触がした。期待に膨らむそこは敢え無く迂回され、更に奥の方。
先程まで指を入れられていたところまで達する。
「あああっ」
馨の背中が畳から跳ね上がり、声が会場の空気を震わす。
強引に脚を大きく割らせ、顔を埋めた吟次は舌を突き出し、入り口を蹂躙した。弄っては舌を突き入れ、たっぷりと唾液を注いでゆく。
「やめっ、やめて…っ、そこは……んん」
馨は自分でも見た事のない部分を男の目に晒しているという恥ずかしさに顔を両手で覆って悲鳴を上げる。尋常ではない羞恥に頭が茹って爆発しそうだった。
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