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柔軟な舌で犯され、甘く爛熟してゆく。舌の根元まで深々と差し込まれては引き抜かれ、まるで舌を性器に見立てたような愛撫に馨は息を絶え絶えにして喘ぐ。
「あんんっ、んふぅっ」
舌で犯されている。そう思うと快楽は何倍にも増し、下肢ごと蕩けてしまいそうだ。
吟次は頃合を見計らって舌を引き抜く。そして顔を覆ってすすり泣いている馨の腕を退かした。
馨は吟次の唇が生々しく濡れているのを光の反射で見てしまい、更に泣きたい心地になった。
「お願いだから…もう、そんな汚いところ…舐めないで下さい…」
息継ぎに胸を大きく上下させ、消え入りそうな声で訴える。
「汚くねぇよ」
大きな衝撃を受けた馨に対して「惚れた奴の身体のどこが汚ねぇんだよ」とあっけらかんとした口調で吟次が唇の周りについた唾液を赤い舌で舐め取る。
先程まであの舌が己の中に入っていたかと思うと背徳的とも言える卑猥な行為に馨はぞくっと身震いをした。
どこか見せ付けるように唇を舐めていた吟次が覆いかぶさってくる。
「いくぞ」
ぐじゅぐじゅに濡れたそこにあてがわれた塊に固唾を呑む。期待が張り詰めて、待ちわびている。
ゆっくり硬い異物は侵入してきた。
入り口を割いて、形状まではっきり分るように意地悪なぐらい時間をかけて入ってくる。焦らしながら挿入される塊に馨は仰け反りながら自ら腰を浮かせ受け入れ「…早くっ」とねだっていた。
全部をのみ込み、ぴったりと重なった臀部に男の陰毛が掠めてくる。根元まで入ったのを確認するように吟次はゆるく腰を動かす。
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