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勢いって怖い
「どーしたの?ため息なんてついて」
後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた
振り向こうとした時には、彼女は、隣にいた
「らしくないなー。悩み事?おねーさんが聞いてあげよう」
落胆している俺を励ます為だろうか
いや。いつも道理のお調子者の声だ
「誰がおねーさんだよ。同い年だろ。それにお前に相談する程、
落ちぶれてねーよ」
彼女がいないからと気を抜いてため息をしてしまったのは反省点だ
しかも、ため息を聞かれたなんて汚点だ
苦の表情を誰にも見せない!それこそできる男だろ!!
話を切り替えるんだ!!
「お前こそこんなとこでなにやってんだよ」
「ん?デスクに向かいっぱなしも疲れるから少し生き抜き」
そう言って彼女は、隣で背伸びをしはじめた
「次の企画の調子はどうだ?お前の事だからもぉ完成してんだろ?」
「まさか。全然進んでない。」
うそっけ!!
案も固まって手直しぐらいしか残ってないだろ!!
心の中で毒づいている時に
彼女は、遠くの空を見ながら
「ねぇ。この世の中に完璧な人っているのかな?あってみたいな・・・」
余計、こにくたらしさが増した
背脂豚骨の背脂ちゃっちゃバリの増増だ
ついつい素が出てしまった
「お前みたいなのを灯台もと暮らしっていうんだよ!!仕事も完璧で成績もいいしみんなから好かれてる!!
逆にお前以上に完璧な女、会ってみたいわ!!こんな完璧な奴、他にいねーわ!!
こちとらお前に追いつこうと必死なんだよ!!
伸ばしても伸ばしてもこの手は、いつまでたってもお前に届かないんだよ!!」
疲れているのだろうか
勢いで言ってしまった
彼女の事が好きな事、バレていまいか?
とりようによっては、バレていない!!
そう!!バレてない!!
言った後に後悔したが頭を切り替えて秒で立ちなおる事ができた
自分が単純でよかったと素直に思えた
ただ、自分がいつも通りの平然とした顔をしているか不安ではあった
彼女を見たらびっくりしているのかなんなのよくわからない
顔をしていた
なにか考えてる様にも思えた
そして、彼女は大きく息をすって・・・・
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