第4話「ハニー」

1/4
前へ
/24ページ
次へ

第4話「ハニー」

一体…。 どれ位の時が。 流れたのだろうか…。 僕は生きていた。 しかし、その姿は…。 『人間』 『機械人類』じゃあ…。 『無い』。 その姿は人間そのものであった。 鋼鉄の硬さと肉の柔軟さを兼ね備えた 体じゃなくなっている。 背も元に戻った…。 巨大では無い。 違いと言えば…。 腹が減らない事。 排泄をしない事。 暗くても目が効く事。   そ   し   て 孤 独 で あ る 事 。 荒廃したこの星で…。 僕はただ一人さまよっていた。 あるモノは…。 『殺意』。 僕をこんな目に遭わせた…。 宇宙帝国ビカリットの機械人類が許せなかった。 それは根深くも強い意志であった。 あの時。 自分が消え行ってしまいそうな、 ビカリットバンバラバン線の中…。 それだけを思い…。 それだけで自我を保てた。 だが『殺意』と同じだけ『絶望』もしている。 この体…。人間の体。 このままでは、星の汚染が無くなった後来ると言う。 宇宙帝国ビカリットの機械人類に対抗できるのか? そして何よりも『孤独』で仕方ない。 この広い世界の中。 生きているのは僕一人だけなのか? ゴキブリ一匹すら居やしない。 そんな世界の中、毎日さまよう僕…。 じっとしてると気が狂いそうで仕方ないのだ。 「殺す…。」 「殺す…。」 そうつぶやきながら、さまよう毎日。 いつまで、続くんだろうかと言う…。 『 孤 独 な 地 獄 』 そんな『地獄』の中。 僕はついに巡り合えた。 「あ。やっと見つけた。」 僕の耳に高い声が響き渡ったのだ。   ・   ・   ・   ・   ・   ・   ・ ・・・・ ○機械人類オンリー  第4話「ハニー」 ・・・・
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加