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第4話「ハニー」
一体…。
どれ位の時が。
流れたのだろうか…。
僕は生きていた。
しかし、その姿は…。
『人間』
『機械人類』じゃあ…。
『無い』。
その姿は人間そのものであった。
鋼鉄の硬さと肉の柔軟さを兼ね備えた
体じゃなくなっている。
背も元に戻った…。
巨大では無い。
違いと言えば…。
腹が減らない事。
排泄をしない事。
暗くても目が効く事。
そ
し
て
孤 独 で あ る 事 。
荒廃したこの星で…。
僕はただ一人さまよっていた。
あるモノは…。
『殺意』。
僕をこんな目に遭わせた…。
宇宙帝国ビカリットの機械人類が許せなかった。
それは根深くも強い意志であった。
あの時。
自分が消え行ってしまいそうな、
ビカリットバンバラバン線の中…。
それだけを思い…。
それだけで自我を保てた。
だが『殺意』と同じだけ『絶望』もしている。
この体…。人間の体。
このままでは、星の汚染が無くなった後来ると言う。
宇宙帝国ビカリットの機械人類に対抗できるのか?
そして何よりも『孤独』で仕方ない。
この広い世界の中。
生きているのは僕一人だけなのか?
ゴキブリ一匹すら居やしない。
そんな世界の中、毎日さまよう僕…。
じっとしてると気が狂いそうで仕方ないのだ。
「殺す…。」
「殺す…。」
そうつぶやきながら、さまよう毎日。
いつまで、続くんだろうかと言う…。
『 孤 独 な 地 獄 』
そんな『地獄』の中。
僕はついに巡り合えた。
「あ。やっと見つけた。」
僕の耳に高い声が響き渡ったのだ。
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○機械人類オンリー
第4話「ハニー」
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