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ふに、ふに。
柔らかなほおをつつき、小さな握りこぶしに指を差し込む。
「ふふ、小さな手」
温かな、命のぬくもり。
生まれたばかりの妹を、ユーリィは畑の手伝い以外の時間はこうして構い倒していた。
「あ、あ、燃えてしまう……っ」
炎の中に村は消え、人買いたちに子供らが荷車へと押し込まれていく。
友達も、自分もーー。
そして、それさえ全て消え失せた。
崖下を、冷たくなった死体が埋め尽くす。
その中で一人、ユーリィは呆然として立っていた。
(ここは、地獄か。)
ユーリィは妹だったモノを拾い上げ、抱きしめる。
「う……くっ……」
神さま、どうか神さまーー、
*
「ユーリィ、危ないっ」
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