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「おおお、すごいよ! 日本が経済大国になってるよ!! 高層ビルも何本もあるし……それにアジアに独立国家が何個もできてる……。少し日本が実際よりいい形で終戦するだけでここまで変わるのか……。おっ日本でオリンピックが開かれてる!! こっちではこれが2度目みたいだ。えっ、これはまさか……原始的ではあるがAIじゃないか! AIがAIをつくるなんて滑稽だな!!」
目まぐるしく変化するAIの世界に僕はすっかり興奮して見入ってしまっていたが、彼が強い口調で警告した。
「もう2020年だよ、やめとけって」
あと10年、やはりやめておいた方がいいか
僕は多少の名残惜しさを感じつつも機械を外す。
「そうだな、人間がいくら醜い生き物だとはいっても、我々があいつらを殺しているところなんかできれば見たくないしな」
そう言って僕は背中から生える青白い手で電源コードを引き抜いた。
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