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そう言われて白虎の子供の頃を想像してみる。
そして浮かぶ疑問……。
「白虎って何歳なの?」
見た目二十代後半のお兄さん。なんだけど。
「私? えぇっと……さんびゃく~」
「いや、もう良いです。やっぱり聞かないです」
三百年生きてコレか!?
時間の流れっていうか成長、どうなっているんだろう?
「そろそろ朱雀を起こしましょうか。行きましょう、深海さん。ごちそうさまでした」
ベッドの上の豆柴は相も変わらず大の字で、気持ち良さそうに寝息を立てている。
白虎は豆柴のちまっと尖った鼻を掴むと
「起きてください」
と軽く揺すった。豆柴は喉の奥でぐぅ、と呻いて白虎の手を離そうと首を振った。
そして白虎の手首と首にヒトの腕が絡んで引き寄せた。
「んだよ? もっと優しく起こしてくれよ」
寝起きの掠れた朱雀の声がひどく色っぽく聞こえた。
「何言ってるんですか……ちゃんと起きてください。相談がある……んぅ」
目の前で、後頭部をがっつり掴まれた白虎が朱雀に思いっきりキスされているのを俺はボケっと突っ立って見ていた。
「んっちょ、と……寝惚けて、ないで起き……ぅうーっ」
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