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俺のくだらない話に絶妙なタイミングで相槌を打ってくれて、勉強してる時は大人しいのに終わった途端に甘えてきて、テレビ見ながら俺が笑うと同じタイミングで尻尾を振って喜んで(いるように見える)。
ルナが人間だったら、俺、もっと寂しくないかも。
あれ? 俺、寂しいの?
「なぁ、マジ来ないのかよ? あの聖華女子大だぞ!?」
あぁ、美人でお金持ちのお嬢様が多いので有名な、ね。
「行かない……興味ない」
「お前みたいなイケメンいないと盛り上がんないじゃん……つーか、お前まだ引きずってんの?」
「……違うって」
コイツが言っているのは三年も前に別れた彼女の事だ。
クラスは違ったけど同じ高校で、卒業式にスマホの番号とメアド教えてくれて、お話ししたかったな、なんて言われて……それでダメ元で告白したらOKされて、浮かれた。
高嶺の花だったから。
その高嶺の花の笑顔が曇らないように、俺は必死で。
でも高嶺の花って、だいたい既に誰かのモノなんだよな。俺は必死過ぎて気付かなかった。
ずっと付き合ってる男がいて、俺はただの暇潰しで。そして金ヅルで。
「大事にしてね?」
初めてキスした直後にそう言われて、バカ正直に大事にした。
手を繋ぐのも許可を得てから。もちろんキスも。それ以上の事は俯かれてしまうと怖くてできなかった。
陰で嘲笑っていたんだろうと思う。
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