桜の妖

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 ……あ、いや、退屈だけならばまだ許そう。  それよりも嫌なモノが―― 「ねぇ、そんなことしたら怒られるよ?」 「大丈夫だって、誰でも見てねぇんだし」  ――たった今、私の身体であった『桜の木』の枝を一本へし折ったこういう奴等だ。  既にこの身は妖として存在している為、枝を折られた程度では痛くも痒くもない――が!  こうして目の前で何の許可も無く、私の身体を折られるのは許せない!  それが、ただ何の意味もなくだった場合は――もっとだ!  嬉しそうにニヤつきやがって……だったらこうしてやる!
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