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叱る言葉にも、見下ろす顔にもまるで感情がみえないミデンの説教は、そのぶん
心にぐさぐさと突き刺さる。返す言葉をさがすも思い浮かばず、意気消沈して
うなだれるアサガをフォローするアッカーソン。しかしミデンは眉間にしわ一つ
寄せることなく、彼に告げる。
「本日の業務は中断させていただく。彼を輸送するために馬車の用意を」
「ミ、ミデン! そんなわけにはいかないよ! まだ修理は……」
「やー、坊主。嬢ちゃんの言う通りだ。今日はもう帰って寝な。
日も高くなってだいぶ熱くなってきた。頭打った時ゃ、冷やさなきゃな」
言われて気づくと、薄手のシャツがじっとりと汗で濡れている。
川辺で横になっていたというのに、もうそんな暑さの季節になってきたのだ。
「いやー、そんなこと言ったら、ミデンの方こそ冷やした方がいいんじゃねえ?
そんな恰好であんだけ走って、よく平気でいられるよな、ミデン」
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