番外編・結局はいつもあなたの腕の中(short.ver)

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少佐が絵麻を心配そうに覗き込んでいる。 あれ、少佐……。 絵麻はまだ半分夢の中にいるような目で少佐を見上げる。 「うなされていましたが、大丈夫ですか……?」 「ここは……」 マルベリー子爵邸にしては随分とモダンな感じがする。 「僕の家です」 はっ、と絵麻が身を強張らせる。 道理で見覚えがあると思った……。 「よく眠っていたので、起こすのも気が引けて」 「……」 起き抜けの頭で絵麻が必死に考える。 今どういう状況だろう……。えーと、あっ、そうだ。私、さっきまで少佐とお花見デートしてて……。 あっ、やだ……ウフフ……。 甘い記憶が胸に蘇る。 それで、少佐がいっぱいハグしてくれて……最後にチョコバナナ食べて……お腹いっぱいになって……それから、帰りの車の中でうとうとして……。 「……」 多分、いや間違いなく、そのまま熟睡してしまったのだ。
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