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翌日、栗名は休みだった。
無断欠席だった。
確実に昨日の件が影響しているだろうと踏んだのか、仲間たちは放課後に涼を取り囲んで吊し上げた。
「てめえみたいなのが栗名に近づくんじゃねえ」
小さい背の仲間2号が噛みつく。
「告白しただけなのに」
さらりと返す。
自分のあまりに泰然自若な態度は、かえって彼らの反感を買ってしまうらしい。三人とも目を吊り上げて口々に怒鳴り出した。
「気持ち悪いんだよ!!」2号。
「人には態度というものがあるだろ」1号。
「根暗人間がでかいこと言ってんな」3号。
涼は言い返した。
「それは違う。僕は根暗グループではなく芸術家グループなんだ。根暗はただの根暗だけど、芸術家はそこから生まれ変わった『誇りの一匹狼』の属性なのさ。僕はそこの生まれで、弱者同士で傷の舐め合いみたいに縮こまっている根暗グループとは違う。君たちは部外者だから難しいだろうけど」
「話が長ぇ!!!」
2号が怒鳴り散らした。
「つまりお前は自分が芸術家だと信じて疑わないわけか?」
1号の低くて重い声が、あきれた意味を含むように吐き出された。
「うわー、すげえ選民思想」
3号が嫌味たっぷりに言った。
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