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お? やっと寝てくれたか。
少年はソファーに座ったまま、上半身を横に倒し寝息をたてている。
私は寝ている少年の顔を見ながら話しを続けた。
実はね今話してあげた事以上に、今も忘れられない事があるのだよ。
それはね、最初に食べた肉さ。
今まで食べた事の無い、極上の美味しく柔らかい肉だった。
あの肉を食べてからその肉の虜になる。
恋人だった女や親友だと思っていた男の肉は不味かったのに、弟やその友達の肉は美味かった。
という事は、14~5歳の少年の肉が一番美味しいって事だろう。
この地に逼塞して野生動物の肉や手に入る限りの畜産肉を食したが、あの肉に匹敵する肉には巡り会う事が出来なかった。
だから遇に街に行って、14~5歳の少年を狩って来るのさ。
そろそろ狩りに行こうと思っていたら、君が訪ねて来てくれたお陰で出掛けなくて済んだよ。
だから心を込めて言わせて貰うね。
「ありがとう」
私はお礼の言葉を口にしたあと口元から滴る涎を手の甲で拭い、少年を抱きかかえてキッチンに連れて行く、この肉を使って今夜の晩飯は何にしようかと考えながら。
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