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「気に入ったよ、その根性。今日からお前は俺の彼女。」 「はい?」 誰がそんなこと望みましたかね? 「俺が望んだ。俺の横に並ばせてやるよ。ライバルとしても彼女としても」 か、彼女? 先輩の? 私、彼女? ライバルだけで十分です。 イケメンマリモを彼氏にしたって末路は哀れじゃない? それにだな。 「その俺様なところ、私が嫌うとは思わないんですか?」 ダサダサ先輩め。 あまりにも急展開でしょうが。 私は一週間前までは、まだ中坊だったのに。 だめだ、めまいがしてきた。 低酸素状態だ。 「思わない。むしろお前は喜ぶね。 俺がいつでも隣にいるんだから。」 やなやつだ。 ほんっとにやなやつだ。 心臓のバクバクが止まらない。 先輩がいつでも隣にいる。 いつでも? どうしよう。マジで今日から先輩の、か、彼女? 先輩のじわりと引き上がる口の端。 あれ? なんでかな? なんだかいやな予感。 「落ち着いたならもう一周いくぞ」 あー、やっぱり? そう来ると思いました。 先輩が先に立ち上がり、手をさしのべてきた。 「俺の隣に並んで走れるようにならないと。 テクって言ったって最終的にはどんだけ吹き込むか、だからな」 しょうがない。 私も手を伸ばす。 宣言しちゃったんだもん、取り消しは聞かない。 今。     
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