何度目の、朝に

下に落ちていたランジェリーを手際よくかき集めて彼が入ってきたドアに向かう。

｢そのシャツそのまま洗濯機に入れてまわしといてくれないか？お前のも一緒に入れても構わないから、服はいつものところ｣

ヒラヒラと手を振るのが了解の合図。
髪を適当にまとめてくくってからバスルームへ入ってシャワーを浴びた。ボディーソープだけ借りて洗い流してすぐバスルームを出る。

彼も使ったであろうタオルで水分を拭き取って、そのタオルも一緒に洗濯機の中に放り込んで柔軟剤やらは多分彼が入れているはずだからそのままスイッチを押す。

新しいランジェリー(ピッタリなのが怖いけど)を身につけていつものところと指定された棚から一番上に置かれていたルームウェアを手にした。

今日はワンピースかと洗面所の鏡に映った化粧もしてない野暮ったい自分を見てげんなりする。
お洒落なルームウェアはやめてって言ってるのに彼はやめてくれない。いや、私がここに来るのをやめればそんな事も思わずいられるのだ。けど気づくと私は彼の部屋のドアの前で彼の帰りを待ってしまうんだ。

まるで捨てられた猫が飼い主を待っているみたいに。