0人が本棚に入れています
本棚に追加
第三章
「とは言ったものの、美観地区から出てどっちに向かえばいいんだっけ……」
「世界を見たいのであれば、空港から飛行機に乗るのがよろしいかと」
「飛行機? 今でも動いてるの?」
「人の動きがないので動いてませんが、今でもシステムさえ生きていれば私が動かせます」
「それじゃあ、とりあえずそこに向かおう」
「それでは、道案内をします」
「おお、そんなこともできるのね」
「私、高機能なので」
「ほほう、それではスマートホンさん、お願いします」
「私のことは、ゴローとでもお呼びください」
「ゴロー?」
「私の型番氏も二桁が五六なので」
「あ、なるほど。それじゃゴロー、よろしく」
「かしこまりました」
最初のコメントを投稿しよう!