第三章

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第三章

「とは言ったものの、美観地区から出てどっちに向かえばいいんだっけ……」 「世界を見たいのであれば、空港から飛行機に乗るのがよろしいかと」 「飛行機? 今でも動いてるの?」 「人の動きがないので動いてませんが、今でもシステムさえ生きていれば私が動かせます」 「それじゃあ、とりあえずそこに向かおう」 「それでは、道案内をします」 「おお、そんなこともできるのね」 「私、高機能なので」 「ほほう、それではスマートホンさん、お願いします」 「私のことは、ゴローとでもお呼びください」 「ゴロー?」 「私の型番氏も二桁が五六なので」 「あ、なるほど。それじゃゴロー、よろしく」 「かしこまりました」
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