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「ただいま」
「おじゃまします。……って、おじいさんだけですか?」
「悪いか?」
「いえいえいえいえいえ!」
「……そんなおびえるな。上がってちょっと待ってろ」
「は、はい……」
「ほれ、飯だ」
「おお、野菜」
「ごはん、野菜、みそ汁、肉。これが日本食ってもんだ」
「本で見たのと一緒だ……」
「……なあ、お前さん。どういう経緯でここに来た?」
「え? それは世界を……」
「ああ、聞き方が悪かった。どうやって、生き残った?」
「……それはですね」
「そうだったのか」
「はい。私自身、育ててくれた二人から聞いた話なので、本当かどうかはわかんないんですけど、二人はうそを言うような人じゃないので」
「そうか、そりゃ、……うん」
「……? どうしたんです? おじいさん」
「……子供はもうそろそろ寝る時間だ。風呂入ってとっとと寝ろ」
「お風呂まで入っていいんですか?」
「もうここまで世話になっといて、そんなところで遠慮するな」
「……五右衛門風呂ですか?」
「普通のバスタブじゃ、ぼけぇ!」
「ご、ごめんなさいぃぃ!」
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